【宮城県石巻市】仙台藩の書の文化を知るため雄勝硯の町へin雄勝町
墨の重み、石の記憶──石巻・雄勝硯を訪ねて 「雄勝硯、知ってますか?」と聞かれれば、多くの人が「教科書で見たことがある」と答えるだろう。実際、全国の小中学校の書写教材にその名が登場するほど、雄勝硯は“有名”な硯だ。だが、 […]
【宮城県加美町】伝統工芸「中新田打刃物」を訪ねるin中新田町・石川刃物製作所
包丁を買いに加美町へ──目的は「道具」ではなく「文化」 加美町に包丁を買いに行った──それだけ聞くと、少し不思議に思われるかもしれない。だが、私にとってそれは単なる買い物ではなかった。目的地は「石川刃物製作所」。宮城県加 […]
【宮城県大崎市】蝦夷(えみし)文化を見つける!in古川・田尻・鬼首
はじめに──蝦夷を祖先として見つめなおす視点 「蝦夷(えみし)」と聞いて、どんな姿を思い浮かべるだろうか。教科書的には、古代日本の中央政権に抵抗した“異民族”として語られることが多い。坂上田村麻呂の征伐、城柵の設置、律令 […]
【宮城県大崎市】日本で唯一の伊達騎馬武者行列を再現した「政宗公まつり」を訪問in岩出山
岩出山に息づく伊達文化──政宗公まつりと信仰・手仕事の風景を歩いて 2025年9月14日(日)、私は宮城県大崎市岩出山を訪れた。目的は「政宗公まつり」。戦国の英雄・伊達政宗がかつて居城を構えたこの地で、彼の足跡を辿る祭り […]
【宮城県大崎市】東北最大の互市「鹿島台互市」を訪ねるin鹿島台昭和通り
鹿島台互市──市が立つ町に息づく、東北最大の市の記憶 宮城県大崎市鹿島台で毎年春と秋に開かれる「鹿島台互市(かしまだいたがいち)」は、東北最大級の規模を誇る伝統の市である。互市とは「互いに物を持ち寄って売買する市」を意味 […]
【宮城県南三陸町】志津川湾の海文化・歌津町・サンオーレそではま海水浴場
志津川湾に抱かれて──南三陸の海と文化を歩く 三陸海岸の南に位置する南三陸町。リアス式海岸が織りなす複雑な入り組みは、まるで自然が編んだ網のように、海の恵みを逃さず抱きとめている。 南三陸町が面する三陸沖は、世界三大漁場 […]
【宮城県加美町】難読地名「薬莱山」の読み方・語源由来を訪ねるin旧小野田町・坂上田村麻呂・加美富士
宮城県加美町の薬莱山(やくらいさん)は、薬師如来信仰と薬草文化が息づく円錐形の独立峰。読み方や語源由来を解説。地名の由来には疫病退散の祈りや蓬莱山への憧れが重なり、紫根などの薬用植物の栽培も進む。薬莱温泉や薬師堂をめぐることで、加美町の文化と自然信仰の深層に触れられる。
【宮城県大崎市】世界一の酸性湖「潟沼」の読み方・語源由来を訪ねるin鳴子温泉郷・火口湖
宮城県鳴子温泉郷の潟沼(かたぬま)は、火山活動によって生まれた強酸性の火口湖。読み方や語源由来を解説。湖面はエメラルドグリーンに輝き、地形と地名に火山の記憶が刻まれている。「潟沼」の由来には湿地の痕跡や非対称な地形が関係し、鳴子の湯治文化と自然信仰が交差する神秘的な場所として知られる。
【宮城県大崎市】日本最大のこけし祭事「全国こけし祭り」を訪ねるin鳴子温泉郷
宮城県大崎市鳴子温泉郷で開催される全国こけし祭りは、湯治文化とともに育まれた手仕事の祭典。木地師から工人へと受け継がれた技と心が、こけしや鳴子漆器に宿る。絵付け体験や供養祭、こけし柄の浴衣パレードを通じて、鳴子の文化は今も町の空気の中で息づいている。木と湯と人の記憶が交差する、祈りと暮らしの祭り。
【宮城県加美町】670年続く「火伏せの虎舞|初午まつり」は誰がなんのためにつくった?歴史や由来、いつから始まったのか、発祥地の中新田・多川稲荷神社をたずねる
宮城県加美町中新田に伝わる「火伏せの虎舞」は、約650年前から続く伝統芸能。奥羽山脈から吹き下ろす強風による大火を鎮めるため、中国の故事「雲は龍に従い、風は虎に従う」に倣い始まったとされます。毎年4月29日の初午まつりで奉納され、屋根に登った虎が勇壮に舞う姿は圧巻。宮城県指定無形民俗文化財として地域の誇りを今に伝える祭りです。